４月の1 Day Lesson 鳥の巣風ラウンドアレンジ

新年度最初の1 Day Lesson は
基本に戻ってラウンドスタイルから。

でも本当に普通のラウンドスタイルは
1 Day Lesson ぽくないので、そこ
は少し捻ってヴァリエーション的に。

鳥の巣をイメージしたアレンジメント。
欧米では『Nest』と呼ばれるスタイル。

鳥の巣は春のイメージ、というより
イースターのシンボル「卵」から連想
されてるんじゃないかと思うのですが、
「卵」というのも、キリスト教的には
シンボリックなアイコン。

その丸い形から完全無欠を意味して
いるといいますが、巣の中の卵は
いずれ孵って雛になります。
新しい命が生まれる象徴ですね。
これぞ春にはぴったりのテーマです。

鳥の巣部分はバインを使ってます。
自然に見えるように少しほぐして、
給水フォームとバインを固定させる
ために、姫水木の枝をバインの間
から挿していきます。

ランダムにではなく、右か左巻きに
すると綺麗になりますが、几帳面に
する必要はないのです。
あくまで親鳥がせっせと小枝を運ん
で作った巣のように見えればO.K.

バインをどの程度ほぐすのか。
そして姫水木の小枝を挿す間隔も
人それぞれ。結構センス良くセット
するのには少しだけ腕が必要です。

出来上がった巣の中に花を挿して
いくわけですが、その前に縁部分に
ツルを絡ませておきます。
今回はハゴロモジャスミンで。

バイン部分と花部分の境界があまり
はっきりしないように。自然に繋がっ
て見えるための工夫です。

同じ理由で縁部分にローズゼラニ
ウムの葉をグルーピングテクニック
で挿していきます。

あとは花を挿すだけ。

丸い小山のようなフォルムを意識する
のと隣り合う色と質感を見極めること。
紫同士が並ぶと花が綺麗に見えなく
なるので、間にグリーンの花や葉っぱ
またはティナスの実などを入れること
で、トルコギキョウとスカビオサ両方の
花のフォルムが綺麗に見えるように、
とだけアドバイスしました。

アクセントにいいかもと、レッスンの
当日の朝に採ってきた、ウチの花園
のムスカリを入れられた方もおられ
ました。春の庭っぽくなりましたね。
ムスカリ入れるだけで不思議とそう
なる。入れないとちょっとフォーマル
な印象になるみたいです。

アレンジの経験がある人に多いの
ですが、ラウンド型は１焦点つまり
茎の先端は１点に集中するように
構成されているのです。初めてこの
型をやるときは、この事を展開図で
説明し、あくまで１点から茎が出て
いるイメージを持ちながら挿しても
らうのですが、今回のような場合は
少し違います。基本どおり入れると
しっくりこなくなるのですよ。

どうしたらいいか、それを目の前で
見せるとすぐに「あぁ」って感じで
すぐにしっくり来ない所が直ります。
ホント、ちょっとしたことなんですけど
それを学ぶために色々勉強してるん
ですけどね。

もちろん1 Day では小難しいことは
無しであくまでアドバイスです。

花が全て入ったら、巣との一体感を
出すために、姫水木の小枝を花の
間にも挿して行きます。

参加された皆さん、巣作りしている
時はちょっと苦労されていましたが、
花が入る頃には調子が出てました。

毎月1 Day に参加されている方は
手馴れたもので、「何でこんな物を
作ってるのか？」といった疑問も持た
ずにせっせと巣作りに励んでました。

このアレンジ考えていたときは、巣を
何で作ろうかという事と「鳥の巣風」
なのに鳥の人形が無いのはやっぱり
イカンだろうか・・・という事でした。

結果的には鳥はやっぱいらんかった。
用意しなくてよかった。
入れると喜ぶ人も入るでしょうが、
子供っぽくなってしまいますから。

テーマ自体が「鳥の巣」という、やや
すると工作チックになりがちなので、
ここにさらにもひとつお遊びが入ると
やりすぎ感が出てしまうとこだった。

サービス精神過剰になると、いいこと
なし。これがここ最近の私の座右の銘？

みなさん豪華なトルコギキョウに
賞賛の眼差し。やっぱりフリフリトルコ
にして良かったと思いました。
グリーンのラナンキュラス、フレジスも
花を見慣れてる方には好評でした。

来月はいよいよ母の日です。
素敵なカーネーションをご用意して
皆様の参加をお待ちしています。


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