ポピー爆弾

　　　　　結婚退職されるスタッフに贈る花束。

　　　　　本日夜、鉄板焼き屋で送別会だそうで、思わず私の腹が鳴る。

　　　　　ラッピングしたところを写すの忘れましたが、イメージだと言うので
　　　　　フューシャピンクのペーパーにパープルのサテンリボン。

　　　　　私のせいもあるとは思うのですが、このひと月というもの
　　　　　入ったオーダーの8割以上がパープル、またはパープルベース。
　　　　　正直、パープルのインフレ状態なのであります。　　　　　水曜日の中卸で見かけてから、欲しい欲しいと思っていたポピー。
　　　　　すぐに咲いてしまい、花保ちもよいとは言えない花なので
　　　　　市場でも大人気とは言えないこの花。

　　　　　蕾の時のビジュアルも毛だらけで、まあ好き嫌い分かれるかも。
　　　　　でも好き。

　　　　　オーダーがないのなら、自分で買えばいいじゃ～ん。
　　　　　と思って金曜日に仕入れてみた。　　　　　この毛むくじゃらから・・・

　　　　　薄紙のような花弁を持った、美しい花が生まれる。
　　　　　本当に「生まれる」とか、「孵化・羽化」といった表現がピッタリ。

　　　　　淡い淡い色、びっしりと詰まった蕊、クネクネとうねるステム。
　　　　　この花をデザインしたのが神様なら、神様ってセンスいい！　　　　　このうねりを最大限に楽しむためには、ステムは長いまま飾らないと！
　　　　　もちろんステムは見せる方向で。

　　　　　まさに「アールヌーボー」の世界。　　　　　実はポピーの花のビジュアルが好きすぎて、ウチのアレンジや
　　　　　花束に付けるタグのモチーフとして使っております。

　　　　　ちなみに自分で描きました。

　　　　　自分が楽しむためにと買ってきたポピーですが、この花の良さを
　　　　　他の人にも伝染させてくれよう！と思って、頒布会に仕込みました。

　　　　　蕾のものを2本ずつ。
　　　　　自宅で毛むくじゃらのポピー爆弾が破裂し、素敵な花が咲いたのを
　　　　　見た人たちが、驚きの声を上げる姿を想像したら楽しくなってきちゃって。　　　　　爆弾が破裂したあと。
　　　　　本当に卵の殻みたい。

　　　　　残りのポピー、私と同様、もしくはそれ以上の熱烈な愛情を示した
　　　　　ある人の所へ、夕べ全員嫁いでいきました。

　　　　　もしかしたら好きかも・・・とは思っていたけれど、予感的中。

　　　　　そして素敵な絵となって、公開中です。
　　　　　日本画家の定家さん、桜を取りにこられてポピーまで連れ帰ってくれました。
　　　　　比べる事が間違ってるけど、私のとは比べ物にならないくらい繊細。
　　　　　
　　　　　昨日・今日と、花をお渡しする機会が続き、
　　　　　その度に皆さんがすごく嬉しそうな顔をされるので、
　　　　　何だか私まで嬉しくなってしまい、幸せな気持ちに。

　　　　　持ち帰った花が、その場所でまた誰かを笑顔にしてくれてるかな。

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